こども大綱とこれに先行した3つの大綱

こども基本法第9条第2項にはこう書かれている。

 こども大綱は、次に掲げる事項を含むものでなければならない。

 少子化社会対策基本法第七条第一項に規定する総合的かつ長期的な少子化に対処するための施策

 子ども・若者育成支援推進法第八条第二項各号に掲げる事項

 子どもの貧困対策の推進に関する法律第八条第二項各号に掲げる事項

2023年12月22日に政府によって作成されたこども大綱の中身に、これら3法に基づいて策定された施策がどれだけ、どのような形で取り入れられているかを分析する。

1 少子化社会対策大綱

少子化社会対策基本法 2003(平成15)年9月施行

第7条 政府は、少子化に対処するための施策の指針として、総合的かつ長期的な少子化に対処するための施策の大綱を定めなければならない。

これによって作成されたのが少子化社会対策大綱で、2004(平成16)年、2010(平成22)年、2020(令和3)年に策定された。

2 子ども・若者育成支援推進大綱

子ども・若者育成支援推進法(以下「子若法」という。) 2010(平成 22)年 4 月施行 

第8条 政府は、子ども・若者育成支援施策の推進を図るための大綱(以下「子ども・若者育成支援推進大綱」という。)を定めなければならない。

同法第8条第2項に基づき、3度策定された。2010(平成 22)年度、2015(平成27)年度、2021 (令和3)年

3 子供の貧困対策に関する大綱

子どもの貧困対策の推進に関する法律 2010(平成 22)年 4 月施行 

第8条 政府は、子どもの貧困対策を総合的に推進するため、子どもの貧困対策に関する大綱(以下「大綱」という。)を定めなければならない。

同法第8条に基づき、2度策定された。2014(平成 26)年度、2019(令和元)年。3度目の案については審議会の中間報告2023(令和5)年